残業代なし、休日出勤が当たり前の司法書士事務所

今はもう潰れてしまいましたが、以前都内の労務に問題のある司法書士事務所に勤務していました。
不動産登記をメインで行なっていて、社員の人数は10名ほど、学生のアルバイトを何名か雇用している事務所でした。
知名度もない、こじんまりとした事務所でしたので、 仕事を受注するためにかなり低価格なコストで提案をしており、 社員の給料も他の事務所よりは安かったと思います。
事務所の代表者である所長は、かなり短気で怒りやすい性格、 毎日誰かが事務所内で怒鳴られていました。
不動産登記は丁寧な対応が求められる仕事でしたので、1つの仕事を終えるのにかなりの時間と手間がかかり、終電で帰宅する毎日、休日出勤は当たり前という感じでした。
もちろん残業代は出ず、休日出勤するかどうかは仕事の進み具合で自己判断という形でしたので、長い時間働いていても睡眠時間が減るだけで何のメリットもありませんでした。
そんな事務所でしたので社員はどんどん辞めて行きました。
社員が辞めると、その人が行なっていた仕事を残された人が引き受けなくてはならず、 大体は引き継ぎもなしに蒸発するような感じで社員が辞めて行きましたので、
顧客とのトラブルが続き、そのトラブルを終息させるために人員とお金が割かれる、 残業や休日出勤が増える、事務所の信用がなくなり顧客が離れていく、仕事の件数が減ってさらに給料が減る、辛くてまた人が辞めるという負のスパイラルでした。
私も耐えられなくなって所長と喧嘩をし、逃げるようにして辞めたのですが、私が退職して半年後、その事務所は大問題を起こして裁判沙汰になり、結局は潰れてしまったとのことでした。