ブラック企業に勤務し、心と身体が限界を感じていました。

私は少し前まで絵に描くようにはっきりとしたブラック企業に正社員として勤務していました。小売業界の営業職として働いていましたが、後に転職をしました。
心身共に病み、限界を感じたので退職願を出しましたがそれすら受け取ってもらえませんでしたので、強行手段をとって労働基準監督所に労務状況について相談をし、退職の処理を代行でしてもらいました。あのまま続けていたら恐らく自殺していたと思います。

 

医療薬品の販売をしていたのですが、社内には毎日上司の罵声が飛んでいました。「給料泥棒」「使えないクズ」「倒れるまで働け」など、奴隷のような扱いを受けていました。1週間は「月月火水木金金」という計算で、月の残業は100時間を超えました。もちろん残業代は出ず、ボーナスなんて言葉も存在しません。毎朝の朝礼では「働ける元気な体に感謝して毎日休まず働く」「有給なんていらない」という社訓を大声で叫ばされてから仕事がはじまりました。土下座をさせられたことも何度もあります。過労で倒れて数日間入院した時には有給ではなくいわゆる「サボり」として数えられました。そんな状態が次第に私を限界に近づけたのでした。

 

多くの人が正社員に憧れると聞きますが、必ずしもそうではありません。ブラック企業に勤めて鬱になる人が後をたたないのが日本の今の社会です。鬱になるなど精神や身体の健康を著しく害したり、心を病んで発作的にビルから飛び降りたり線路に飛び込んだり自殺して死んでしまうということが毎日日本のどこかで起こっています。それは「正社員として仕事ができている」「仕事があるだけラッキー」という考えから生きていくために我慢をしてしまうことから起こっていると思います。

 

しかし、例えば正社員を辞めて十分な収入が得られなくなっても、この食べ物に溢れた豊かな日本ですぐに死ぬことはありません。
もしも会社を辞めて転職に失敗して収入が完全に途絶えても、ひとまずは実家でニートとして暮らす、または生活保護を受けるなど生きるための方法はいくらでもあります。

 

それに現在の日本の労働市場は高望みさえしなければ日々の糧を得て生きていくだけの仕事はいくらでもあります。
仮に転職に失敗してフリーターや非正規になっても、そのままブラック企業で働き続けて過労や鬱で自殺して死んでしまうよりは100万倍良いと思います。
ブラック企業の正社員よりもたとえ給料が低くても、社風がよかったり、心が安定した状態で働ける契約社員や派遣社員の方がマシだと思います。

 

 

正社員として働くことのメリットはすでに崩壊してきていると思います。正社員に執われる必要性はもうなくなってきていると思います。

 

 

正社員という肩書はフリーターや非正規に比べて世間体だけはいいですが、これは時代の流れにしたがって変化してきており、かつての昭和の時代と違い、これからの日本では正社員という肩書で働くことのメリットは実質的に完全に崩壊していくということです。

 

 

もちろん、薄給激務で心身共に消耗する様なブラック企業に勤めて、会社の仕事が死んでしまいたくなるほど嫌で仕方ないという状態なのであれば、そんな会社の正社員はすぐに辞めてフリーターや非正規になってしまっても何ら問題はありません。

 

生きていく手段はいくらでもありますが、死んでしまっては元も子もなくなってしまいます。心身限界を感じたその瞬間に「命」のことを1番に考えてほしいです。